誰もが知ってる動物達の危機

rakko
スポンサーリンク

撮影者:mikebaird
 
水族館などで人気者の誰もが知っているラッコやウミガメ、
実は彼らが絶滅に瀕している動物だったということをご存知でしょうか?
今回は名は知れているけれど、絶滅危惧種としては知られていない動物達をご紹介します。
 

ラッコ

お腹でカチカチと貝を割る仕草が愛らしく、水族館で人気物のラッコですが、
実は彼らも絶滅危惧種なのです、彼らが激減した主な原因は毛皮目当ての人間による乱獲で、
1740年頃ロシアの動物学者がラッコの毛皮を持ち帰り研究した結果、高い保温性があることがわかり、
当時は毛皮目的でアラスカに生息する約80万頭近くのラッコが乱獲されたと言われています。
 
その後は日本の千島列島に住むラッコも標的にされ、密猟が絶えなかった様です、
絶滅危惧種に指定された現代では密漁は抑えられているものの、
漁業に使う定置網にかかって溺死してしまうこともあります、
ラッコはウニが大好物で、養殖したウニも食べてしまいます、
漁師にとっては害獣の側面もある為、漁業と種の保存を両立させる為の検討が今も続いています。
 

アカウミガメ

umigame
撮影者:tpsdave
ママウミガメは砂浜で一晩かけて沢山の卵を産んだ後に、海へ帰り、
生まれた小亀は海へ向かって掛けていく姿が印象的なウミガメ、
日本で産卵するアカウミガメも実は絶滅危惧種です。
 
数が減少した理由は砂浜の開発や埋め立てなどで、産卵する場所が減ったこと、
海辺でのレジャーが盛んになって、人や車の立ち入りが増えたことなどが原因です、
 
かつてテレビではウミガメを人工孵化して、海へ離すイベントの様子をよく報道していましたが、
実はこの行為がウミガメの生存率を下げてしまうことがわかり、
最近では放流イベントは自粛されることが多いようです。
 

オオサンショウウオ

oosansyo
引用:宇佐市HP
世界最大の両生類として知られるオオサンショウウオですが、知名度の割にその生態は誤解されがちです
澄んだきれいな川の上流にしか生息できないとよく言われますが、行動範囲は意外と広く、
コンクリートで固められた川の下流などにも普通にやってきます。

彼らが減少したのはダムや川の整備などで、川が分断されて活動範囲が狭まり、
繁殖相手を探せなくなったり、川がコンクリートで固められて巣が作れなくなったことが原因です、
 
またそれ以上に問題となるのが外来種との交雑で、食用に輸入された中国のオオサンショウウオが、
日本の川に捨てられ、日本のオオサンショウウオと交配して雑種化してしまうことです。
京都の鴨川で調査されたとき、捕獲したオオサンショウウオの40%近くが雑種化しています、
雑種化の進行は想像以上に深刻なのです。
 

ニホンザリガニ

「ザリガニなんて川原にいくらでもいるじゃないか」と思われる方が多いかもしれません、
しかし日本の本州に住む多くのザリガニは外来種であるアメリカザリガニで、
日本古来から住むニホンザリガニではありません、
ニホンザリガニは北海道~東北周辺にのみ生息するので、
あなたがザリガニを東京の川原で見つけたのならば、それはほぼ間違いなくアメリカザリガニです、
 
外来種のアメリカザリガニが彼らの住処を奪ったと思われがちですが、
ニホンザリガニは川の上流付近の低い水温を好み、アメリカザリガニは川や水田の暖かい水温を好むので
そもそも生息地する場所が被らないので競合が起きません、
彼らが減少した本当の理由は山の開発や、河川の整備、水質汚染などで、
彼らの住む環境が破壊され、住める河川が減少してしまったことが原因なのです。
 

ツキノワグマ

胸の三日月形の模様がトレードマークのツキノワグマ、彼らも絶滅が危ぶまれる種族です、
熊というと人間を襲う印象が耐えませんが、彼らは基本植物性の食べ物を好むので、
人を食べる為に襲うことはまずありません、彼らが減少した理由は森林伐採による生息地の減少、
餌場の減少によって食べ物を求めて人里に下り、害獣として駆除されるなどが原因です。
爆竹などで脅して人間への恐怖心を植えつけるなど、人里へやってこない方法を模索していますが、
懲りずに再度人里へやってくる固体のいるようで、共存への道はまだまだ難しい模様です。
 

誰もが知ってる動物達の危機まとめ

名前が通っているけど、絶滅危惧種としては知名度の低い動物達をご紹介しましたが如何でしたか?
絶滅危惧種と聞くと人間が側の都合で住処を奪われた動物達というイメージが先行しますが、
ことは人間側の身勝手をやめればいいという、単純なものではありません。
 
ツキノワグマの様に生息地を奪われ後に、人間の領地に侵入して反撃を試みる動物もいます、
ツキノワグマ側からすれば、自らが生き残る為に餌を求めて人里に降りてくるのですが、
人間側からすれば、彼らから身を守り生き残る為に彼らを駆除せざるを得ません。
 
絶滅危惧種を守ることは重要なのですが、その周辺に住む人達の生活を無視することは出来ません、
両方の生活を守る為にはお互いの生活で妥協できる落とし所を探す、
いわば政治的な過程を踏む必要があるのですが、人間と動物が意思疎通出来ない以上、
人間側だけで判断しなければといけません、種の保存に関してデリケートになるのは当然なのです。


スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

ページ上部へ戻る